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父の匂い

弟から、荷物がついた。黒の少しよれよれのポーチ。開けると、手紙が入っていた。『父が愛用していたポーチです。かいでみな。親父の匂いがするから。ねーちゃんにあげるよ。親父が、まだ、いるみたいだろ。いるんだわ、たぶん。中に姉ちゃんの好きな、杏、入れといたから、たべな。カリフォルニアのだから、やらかくてうまいぜ。』サイドのポケットに、折りたたみ式の小さなはさみも、入っていた。少しさびているけれど、よく切れる、便利なものでした。『匂いって他の人にはわからないけど、俺たちだけは、わかるんだよ。な、確かに、親父の匂いなんだよ。ときどき、かいでみな。』杏をひとつ、つまみながら、ポーチの匂いをかいでみた。哀しい幸せって、こんな味で、こんな匂いなんだ。私は、今でも、バスは窓際・電車は単行本を持って中刷りをみて・・・いつ、ふと、涙が溢れてもごまかせるように、そんな準備を、欠かさない。きっと、みんなも、そんな思い出,ひとつふたつ、抱えて、何事もなかったように、生きているんだと思う。

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コメント

お父さんの形見のポーチは、時折出しては眺めて・・これからもお父さんから元気を貰う・・良いですね。弟さんのコメントが又温かいですね。姉弟愛が滲みでています。
私は母の形見は何も持ってはいません。着物関係の仕事をしていた母なので、兄からドッサリ送られてきましたが・・。人間の気持ちは複雑です。

投稿: 梅 | 2007年5月 8日 (火) 06時26分

人生って「思い出を造る旅」だと思う。色々なところに思い出が一杯あると言うことは「悲しい幸せ」じゃなくて「本当の幸せ」じゃないかな。色々な思い出を残してくれたお父さんに感謝を忘れないことが大切。そのお父さんが一番心残りだったのはお母さんのことだったことも・・・。

投稿: 篠笛 | 2007年5月 8日 (火) 06時47分

大学生の頃、誰かに進められて「両親物語」を書いてみた。
生い立ち、出会い、離別、再婚、私の誕生、育成、死別・・・

日記かわりに軽くのつもりがA4ノート10ページを越え、力尽きて寝てしまった。

残ったのはただただ感謝だった。
文字とおり心血注いで育ててくれたのだった。

投稿: 夜桜地蔵 | 2007年5月 8日 (火) 09時28分

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